2018/06/08
「脂漏性皮膚炎」と育毛剤の関係とは?
薄毛や抜け毛の原因は人それぞれですが、頭皮トラブルには気を付けなくてはいけませんし、頭皮が健やかに保たれるようにお手入れしなくてはいけません。頭皮トラブルを原因として、薄毛や抜け毛が始まることがあります。また、頭皮トラブルがあると、薄毛や抜け毛のために使いたい育毛剤が使えなくなってしまうことも。様々なトラブルの中でも、脂漏性皮膚炎についてご紹介します。
脂漏性皮膚炎とは?
脂漏性皮膚炎について、まずはお話ししていきます。皮脂分泌が多い場所を中心に発生する皮膚炎で、頭皮だけではなく全身の皮膚に発生する可能性があります。ただし、皮脂分泌が多いところを中心とするため、Tゾーンと呼ばれる鼻まわりや、蒸れやすい頭皮に起こりやすいです。
本来、皮脂は乾燥を防いだり、皮膚を潤したりといういい働きがあります。しかし、その皮脂量が多くなりすぎると毛穴に皮脂が詰まりやすくニキビができたり、分泌された皮脂が酸化して悪臭を放ったりと問題が続出。皮脂はなくてはならないものですが、多すぎるのも考えものです。
脂漏性皮膚炎の場合、皮脂の分泌が多くなりすぎて炎症を起こすようになり、赤み・かゆみを感じるのが特徴です。また荒れるのでカサつきやすく、はがれ落ちてフケとなります。頭皮に赤みが出たり、かゆみを感じたり、フケが多くなったら脂漏性皮膚炎かもしれません。
脂漏性皮膚炎の原因はカビ!?
皮脂の分泌が多くなることで発生するとご紹介しましたが、実は最大の原因となるのは誰の皮膚にも存在しているマラセチアというカビです。皮脂をエサとして増殖するもので、皮脂の分泌量が増えるとカビも増えてしまい脂漏性皮膚炎を発症する、という仕組みです。
脂漏性皮膚炎を原因としてハゲる?
薄毛や抜け毛の原因になる頭皮トラブルとしてもよく知られています。男性は、脂漏性皮膚炎と同時に脱毛しやすくなるのだとか。頭皮がダメージを受ければ、髪の毛の成長もしづらくなりますよね。まだ因果関係が明らかになっているわけではないのですが、薄毛や抜け毛を招きやすくする脂漏性皮膚炎には気を付けなくてはいけません。
脂漏性皮膚炎の治療法
脂漏性皮膚炎が初期の段階では、まだかゆみや赤みが若干ある程度。そのため、市販のかゆみ止めなどで対処しようとするのですが、原因であるマラセチアの増殖を抑えないことには改善していきません。効果的なのは、抗真菌薬と呼ばれる塗り薬です。そのほか、症状がひどい場合は抗生物質やビタミン、尿素入りのクリームなどが治療に使われています。
さらに、日常生活ではシャンプーにもこだわらなくてはいけません。刺激の少ないシャンプーを使ったり、抗真菌剤が入ったシャンプーを選ぶ必要があるでしょう。
自分で気を付けるべきこととしては、紫外線が当たらないようにする、脂の多い食事は避ける、洗髪は優しくするなど…多岐にわたります。薄毛や抜け毛の原因となる脂漏性皮膚炎、そのうち治るだろうと放置することなく、早めに治療を始めましょう。
育毛剤は様子を見ながら使おう
脂漏性皮膚炎を原因とする脱毛が増えてくると、何とかしようと考えて育毛剤を使う人も増えます。しかし、育毛剤の使用は慎重に。刺激の強い成分が入っている場合、使用することで頭皮の状態が悪化してしまいます。頭皮の状態をチェックしながら、刺激が少ない育毛剤を選んで使用しましょう。まずは脂漏性皮膚炎を治すことが何よりも大切です。早く治せば、その分早く育毛剤の使用も始めることができます。薄毛や抜け毛対策が遅くならないよう、脂漏性皮膚炎の治療をすぐに始めましょう。